第2章 夜に舞うのはコウモリ達
「てゆーかさ、思ったんだけど自分達って一体何者なの?」
その質問に全員が絶句する。
「えっ!?この格好みてわかんない!?どうしよう鈴音ちゃんって、アホなの?そんなとこも可愛いけど!」
....よくわかんないけど、今の発言しっかり覚えとくからなトド松この野郎。
『俺(僕)達はヴァンパイアだよ』
全員が一緒に同じことを言った。
だけどさ....
「マジか.... 皆さなんか悪いもんでも食ったの?ダメだよー、拾い食いしたら」
そんなこと信じられるわけもないじゃない?
普通にね。
なので、真顔でこういったら。
『違うわー!』
って一斉に答えが帰ってきた。
「あのさ、鈴音ちゃん俺さ、一瞬で鈴音ちゃんの目の前に現れたよね?首輪壊したよね?どうやってやったの?」
「はっ?マジックじゃないの?」
脱出マジックとかのあれでしょ??
「僕がいきなり、鈴音ちゃんの腰元にぎゅーって出来たのは?」
「え?足が速いから?」
「うん!僕めちゃくちゃ足速いよ!」
当たり!
「.... オレが宙に浮いてたのは?」
「見えない糸とかのトリックじゃないの?一松くん軽そうだもん、猫みたいだし」
「....ふっ.... ひ.... そうだね」
なんで顔隠して震えてんの?一松くん?
「僕が座布団を出したのは?」
「あー、それ不思議だった。でもおもてなししてくれてるんだと思って嬉しかったから深く考えてなかった。」
チョロ松くんが、はーってため息をつくと同時に、ふにゃあってした顔で私をみつめた。