第7章 忘却の桜
「せっかくおそ松兄さんをけしかけたのにー」
ふふっと普通に笑ってそんなことをいっちゃうあたりが物凄く怖い。
ついでに黒い
「ほんとさー、おそ松兄さんもさ面倒事を持ってきすぎなんだよね」
笑ってる、笑ってるけど目は笑ってない。
言葉で一歩ずつ詰め寄られているようなそんな感じ。
てゆーか、理不尽!
「私だって好きでここに来たわけじゃない」
勝手に連れてこられて、勝手に非難されて冗談じゃない。
「.... 僕さ人間嫌いなんだよ」
にっこりと笑ってそんなことを言われれば、さすがにイライラもするわけで
「いや、心配しなくても私もあんたのことは、腹黒あざとモンスターとしか見てないから」
満面の笑みでそう言ってやれば、心底驚いたような顔で私をみる。
「あ.... れ?効いてないの?」
目をぱちくりしながら、私をみつめるトド松くん。
「はっ?なんのこと?」
「僕の桜の幻覚が通じないなんて.... しかもこんな近くにいるのに.... 」
ぶつぶつとワケのわかんないことを言うトド松くんに対して、ぽかんとする私。
幻覚?
上を見れば咲き誇る桜、トド松くんの一言で綺麗すぎる桜が妙に恐ろしく見えた。
「人間の癖に生意気.... 昔から.... 」
ギッと私を睨み付ける。
何をそんなに怒っているのかは不明だけど、きっとこれは何かしらのフラグに間違えない。
最悪だ。