• テキストサイズ

【おそ松さん】月下に咲くは六色の花

第7章 忘却の桜



桜の根本で、上を見上げる。

満開の桜が私の頭上に咲き誇っていた。
今は桜の時期じゃないはずなのに

「もしかして、夢かなんかか?」

頬っぺたを引っ張ってみた。
痛かったから、夢ではない。

「こんなところで何してるの?」

柔らかい声が真後ろから聞こえて、バッと振り返る。

「ここ、あんまり入ってきてほしくないんだけどな?」

ニコニコと笑うピンク色の影。
なんでだか、畏縮する。

「ご、ごめん勝手に入って、おそ松に朝食に呼んできてくんないって言われたから」

本当にそれ目的で来たのに、なんでだか私が悪いことしてるみたい。

まてまて、そもそもこれはおそ松が悪いんじゃん!

いや、勝手に部屋は入った私が悪いか。

「まー別にいいけど!それよりさ.... 」

ニコニコしながら私に近寄ってくるトド松くん。

なんだろう、物凄く嫌な感じがする。
なんだかわからない取っ掛かりに、胸焼けを起こしそうだ。

ニコニコとしているはずなのに、安心しないしなんか怖い。

「....死んでなかったんだ」

........えっ? 

今何て言った?
ちょっと聞き取りづらかったかも....

「あれは絶対に死んだと思ってたのにー」

何故だか残念そうに言うトド松くん。
なにこの子....
/ 682ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp