第2章 夜に舞うのはコウモリ達
「ねえ?お客様にお茶も出さないの?」
ふと後ろを向けば、ピンク色の奴が銀色のトレンチを片手に持って立っていた。
「アールグレイなんだけど、どうぞ?」
小首を傾げながら、目の前に紅茶が置かれた。
これあざといな、計算か?計算だな?あんまり好きではない系統だ。
「トド松~、お兄ちゃん達の分は?」
「えー、なんで兄さんたちに入れるの?兄さんたちはお茶でもなんでも指パッチンですぐ出せるでしょー?」
やはり、こいつ計算高いやつだな。
でもまぁ、紅茶は美味しいのでお礼は言わないとダメだ。
「ありがとう、とっても美味しいです。トド松くん。」
そういったら、トド松くんは心底嬉しそうな顔して私を見つめた。
.... なんだ、そんな顔もできるんだ。
そっちの顔の方が素敵だとおもうんだけどな。
「さて!全員の名前は覚えたみたいだし本題に入ろうか!」
両手をパンっと叩いて、おそ松がそう言った。
本題とは、いったいなんのことだろうかと皆目検討がつかないけど、なんでだろうな.....
すっごい嫌な予感がする。