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【おそ松さん】月下に咲くは六色の花

第27章 白無垢よりもウェディングドレスよりもタキシード!?



「でもまぁ、なるほどねー」

うーんと頬に人差し指を添えながら悩むトト子ちゃん。
可愛い、そしてやっと柱との嬉しくないキスから解放された。

「そういう事ならいるの許してあげる」

「あ、ありがたき幸せ!」

とりあえず俺の命は何とかなったけど、根本の解決にはなってない。
むしろ...。

「さあー!あのお狐様を絶対絶対トト子のものにするぞー!頑張るぞー!」

状況悪化してない?これ?
冷や汗をかきながら庭の方へと目をやれば、チョロシコスキーが口パクでなんかいってる。

じーっと目を凝らし口の動きを再確認すれば、どうやら2文字の言葉みたいだ。

「んーと、バ、カ、?」

「馬鹿じゃないし」

庭の方から十四松の声がする、隠れる気もさらさらないくらいでっかい声だからよく聞こえる。
って、やっぱりバカって言ったの?!

なんて思ってるのもつかの間、チョロシコスキーの言葉を首を捻りつつ口に出し数秒だった。
何故だか、庭にいた松達全員が顔を青ざめさせている。そして全員が指を指す。

何?俺が青ざめるほどのバカとでも言いたいの?
なんだよ、お兄ちゃんちょっと傷つくよー。
これが、1人身を呈して皆の姫を助けに向かった兄にいうセリフかよ!

「んだよ!皆して、もう助けてやんねーからな!どうなったってお兄ちゃんしんねーから!」

おっきい声でみんなにそう言った。
その一言にさらに青ざめる松達。

「馬鹿!後ろ!うしろぉぉ!」

チョロ松の一言にへっ?と振り返れば、恐ろしい顔した吸血鬼という名の鬼がいた。

「なに?馬鹿って?後、助けてやんねーってなに?結局トト子の事を邪魔するだけ邪魔したってわけ?」

これ、完全に誤解されてる!?

「ちが、アイツらに言ったんであって、トト子ちゃんに言ったわけじゃないよ?」

「アイツらって誰?」

「ほら、あっこの茂みの中にいる...ってええぇ!誰もいなぁぁい!」

アイツら全員隠れやがった!
くそ汚ぇ!

なんて思ってたら、ぽんと肩に手を置かれた。

「ああぁぁぁあぁあ!!!!」

「おそ松にーさぁぁぁあん!!!」

遠くで十四松が俺を呼ぶ声が聞こえた気がした。
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