第27章 白無垢よりもウェディングドレスよりもタキシード!?
「トド松!しっかりしろ!僕だけでこの空間をどうにかするのは無理!頼むよ!」
僕の願いも虚しく、相変わらず空をみつめたままのトド松。
僕だってこのボケだらけの空間放りだして天井のシミでも数えてたいんだけど!
「ねぇ、いいでしょー?ちょっとだけ!ちょっとだけだからぁん」
「いや、お見合いはしないから」
断固拒否する鈴音ちゃんだけは、僕の味方だけどお見合いするしないの問題じゃない。相手の問題だよ!!
そんな事をお構い無しで相変わらずお見合いとは何かと言い続ける十四松、わたわたしながらナルシスト決めこむ事を忘れたカラ松、どいつもこいつもツッコみきれない。
「あぁぁぁーーー!!!ツッコみきれるかぁあぁ!」
「いや別にツッコんでなんてお兄ちゃん頼んでないよ?むしろ男にツッコまれるとかヤダ。どっちかというと女の子にナニをツッコみたい!」
「最低だな!お前は!」
なんでもいいけど、どうしてこんな馬鹿でクズの長男を処理しなきゃなんないんだろ。
キリキリなるのは僕の胃なのかな?
もう痛くてたまんないんだけど!
「....もうそんなのどうでもいい、終わりだよ」
空を見ていたトド松がボソリとそう言った。
白目でなくなったと思ったら今度は顔面蒼白にして、フラフラとその場に崩れ落ちて行く。
「おかしいよね?馬鹿でクズでどうしようもない兄さん達は除外だとして、どうしてお見合い話がくるのが僕じゃないわけ?」
はあっとため息を深くふかーく吐きながらそんな事をいう。
いや、ちょっと待て?
兄さん達って事は僕も含まれてるよね?
「おいこらトド松、それってどういう意味?」
思わずそう言ったらこちらを見る事もなく、はぁっとまた深いため息をつく。
「なにー?なんかいったー?もうないわー、人生いやヴァンパイア生?どっちでもいいわ、おわったーほんとにおわったー」
投げやりな態度をとり半笑いしだす。
どうやらメンタルを相当やられたらしい...いや待って、おかしいよね?
普通メンタルやられんのはこんな暴言をさらりと言われる僕らだよね!?