第26章 揺れる心〜愛の逃避行、無垢なる笑顔と恋のlabyrinth〜
「それにしても妙だな」
これだけ水族館内を走り回ったというのに、レディのうさぎより愛らしい、いやハリネズミ、ハムスター、いやどの生き物よりもずっとずっとプリティでキュートな姿が見えないだなんて...。
「ま、まさか!これは愛の試練だとでも!?」
なんてことだ!
俺の、この俺のオーシャンより深くスカイよりも高い愛が俺達をカラ松loveLabyrinthへと迷いこませたとでもいうのか!?
ウェイト!待ってくれ!これじゃあ、あまりにも!
「おお、神よ!貴方は残酷だ!このオーシャンより深きレディへのLOVEを試すために俺からマイエンジェル、そう!天使!レディを奪ってしまうなんて!」
くっ!こんな事を考えている場合じゃない!
そんな事はわかっているんだ!だが、何故だ?
俺の中の何かが、ハートが言っているんだ!
すぐにレディの元へ急げと!そう!まさに天からのお告げのようだ!
だが!だが!だかぁぁぁ!!!
うぃーーーん!ガシャン!とものすごい音が、この俺の足を、このカラ松シャイニングボディを引き止めている!
「あの、お客様手にスタンプを...」
「ノンノン!1度出てしまえば、2度と戻っては来れない?OKベイビー?これがLabyrinth!そう!LOVELabyrinth!だが、俺はこのLabyrinthを出なければならない?わかるかい?」
「いえ、スタンプを押せば再入場が可能になります」
LOVELabyrinthに入れるのは1度だけ、誰もがその中で迷い、そして愛を求めてさ迷い朽ち果てる...。
あぁ、悲しきかな愛の道は、だが求めずにはいられないんだ。それがカラ松Labyrinth、このカラ松の愛!
「頼む!止めないでくれ!レディがレディが待っているんだ!」
何故だ!何故ゲートは開かない!?
俺の愛が足りないのか!?
「いえ、スタンプを押していただければ開きます」
「ふっ、それを先に言ってくれないと困るじゃないか...」
俺とした事がやはり同様を隠せていないようだ。