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【おそ松さん】月下に咲くは六色の花

第25章 戦士の安らげる場所〜愛の逃避行、カラ松onrabu編〜



レディを待ちながら空虚な時間をさまよっていると、何故だか声をかけられた。

「すみません、お1人ですか?」

2人組のカラ松ガールだ。2人でペアルックとは仲がいいな。
ふっ、この俺の魅力に魅了されてしまったのか?
いつものようにサングラスを外す仕草をしてみるが、生憎今日はサングラスをしていない為に手がかすめる。


「ふふっ、それよくやっちゃいますよね?」

2人組のカラ松ガールの1人が、手を口元に当ててふふっと笑う。

「眼鏡とかいつもかけてて、かけてない日とか感覚でやっちゃうんですよね?」

まぁ、俺がいつもかけているのはサングラスなんだが...。

ふむ、俺は毎回サングラスを欠かすことがないから全く気づかなかったんだが、そういうものなのか?
首を傾げながら考えていたら、こしょこしょとカラ松ガール達が話し合いを始める。

それにしてもレディはきちんと1人でお手洗いに行けているだろうか?
あぁ、心配だ。

「あの、もしお1人でしたら一緒にどうですか?」

な、なんという神のイタズラだ。
まさかレディとのデート中にこんな事になってしまうなんて...。

俺という男は、本当に罪な男だ。
正直な話、レディの甘い香りにあてられて血が欲しい所だが直接人の血を飲むのは、どうにも嫌なんだ。

それに今はレディとデート中、俺の答えは一つしかない!

「いや、嬉しい誘いなのだが...」

できるだけ笑顔を心がけながら断ろうとした瞬間だった。

「ダメッ...!!」

小さな声が横から聞こえた。
ぎゅうっと握られる手が少し痛いが温かい。

「カラちゃんは、カラちゃんは今私とデート中だもん!だからダメッ!」

そう言ってから、俺の足にぎゅうっと抱き着いてくる小さな可愛いレディ。

そんな小さな恋人を愛おしげに抱き上げて肩に乗せる。

「すまない、カラ松ガール達、俺はこの可愛いレディとデート中なんだ。嬉しい誘いだが諦めてくれるか?」

自分で言っていて恥ずかしいようで、頬に熱が集まる。フッ、俺もまだまだだな...。
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