第25章 戦士の安らげる場所〜愛の逃避行、カラ松onrabu編〜
トッティと沢山戯れた後で、俺達は2人で一つのパンフレットを広げていた。
「さぁレディ、次は何が見たい?」
しゃがんでレディとパンフレットみながら俺が問いかけると、アシカの絵を指さすレディ。
「アシカさんみたい!」
さっきのトッティのおかげで和んだのか、レディのご機嫌は上々だ。レディの希望通り、次はアシカのショーへ向かう事にした。
「アシカさん、どんなショーをしてくれるのかな?」
ワクワクしているレディの手を引きながら、アシカショーの行われる広場に向かう。
たがここでハプニングが俺達を襲う。
「カラちゃん...あのね?私おトイレ行きたくなっちゃった」
「そうか、レディ1人で大丈夫か?」
大人のレディならもちろん安心だが、何せ今レディはスモールサイズだ。正直1人でトイレへ行かせる事でさえも心配だ。
だからと言って俺が女性達の聖域に入る事は許されない。
もし女性達の聖域に入ろうものなら、ポリスメン達がクールでギルトガイな俺をクレイジーとして連行していくだろう。
「うん!大丈夫だよ!」
「そ、そうか、なら俺はここで待っているからレディは終わったらここへ帰ってきてくれ」
流石にトイレの真ん前で待つことはあれだからな、少し離れた所で見守ることにしよう。
「うん、わかった!待っててね?」
ニコッと可愛らしく笑った後に、トイレへと向かうレディ。
本当に大丈夫だろうかとハラハラしているが、ここはレディ自身に任せる他ない。
レディ、俺はここにいる!
何分でも、何時間でも俺はここで待つ。
ふっ、例え君が1人でおもむきし個室に入って帰って来なかったとしても、この松野カラ松、レディを待ち続けることを誓おう...。
永遠に...な...。
そんな事を考えながらいつものようにサングラスをしようとした、がしかし、サングラスはブラザーから禁止令が出されていたな。
ふっ、ここは定番の壁に背をつけて待つとしよう。
レディ、俺はお前を信じているぜ...。