• テキストサイズ

【おそ松さん】月下に咲くは六色の花

第25章 戦士の安らげる場所〜愛の逃避行、カラ松onrabu編〜



「大人1人と子ども1人でお間違えないですか?」

透明なガラス越しでニコリと微笑むカラ松ガールに俺はフッとカッコをつける。

「その通りだカラ松ガール!だーが、少し間違っている!プリンス1人、そして愛しきプリンセス1人だ」

「えーと、はい、かしこまりました。こちらチケットです。どうぞお気をつけて」

また1人カラ松ガールを虜にしてしまったな。
刺さるようなあの熱い熱い視線。
全く、まだ夜ではないのだがせっかちなガールもいたものだ。

本当に俺は罪な男ギルトガイ、今宵もまた漆黒の翼を広げ、カラ松ガール達の白き首筋に悪魔のキスを捧げるとしよう。

それ以上?
ふっ、ガール達、禁断の果実をあじわ...

「カラちゃん、チケット買えた??」

すまない、カラ松ガール達。
今俺はこの可愛らしいプリンセスの瞳を見つめているだけで、心も身体も満たされている。

悪魔のキスはまた次の機会に取っておくとしよう。

「もちろんだ、レディ!さぁ行こうか?」

「うん、あれだね!ジンベイザメいるかな?」

小さなブーツをカンカンと弾ませて、レディは俺の手をグイグイと引っ張っていく。

せっかちなレディだ。
そんな所もまたキュートだがな。

「レディ、館内では静かにだぞ?俺との約束だ」

「しーなの?お話しちゃダメ?」

眉を下げるレディ、やはり女の子だ。
おしゃべりできないのは寂しいらしい。
俺はレディの柔らかい髪を優しくときながら、フッと笑ってみせた。

「小声でなら大丈夫だぞ?」

「小声?それってこれくらぃ...?」

こしょこしょと内緒話をするように言うものだがら、あまり聴こえない。
これではおしゃべりいや、言葉のキャッチボールは難しそうだ。

「ふむ、困ったなレディ。俺とレディとの距離が遠ければレディの叫びは届きはしない。つまり俺とレディはディスティニー、赤き糸のように絡みついていなければならない」

そう言えば不思議そうに小首を傾げる。
困らせる気はないのだが、どうにも説明が難しい。

「だからレディ、俺から離れないようにするんだぞ?」
/ 682ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp