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【おそ松さん】月下に咲くは六色の花

第25章 戦士の安らげる場所〜愛の逃避行、カラ松onrabu編〜



「さぁ、それでは食べようか!」

「うん、私もお腹空いちゃった!」

オーシャンに向かって大きな声で二人で叫ぶ言葉は一つだ。

「「いただきます!」」

ゴソゴソと包みを開けていけば、トロリとしたチーズと狂おしいほど赤くみずみずしいトマトが顔を出す。これぞまさに、禁断の果実だ。

少し力を入れただけで、肉汁がキラキラと溢れ出し俺達を甘美なハンバーガーの世界へと導かんとする。

それはさながら、ハンバーガーの神が俺達の手の中に降臨したような神々しさだ。
ふっ、さすが俺!

「すっごい美味しそう!」

はしゃぐレディの傍らで、すかさず右手で銃をつくる。

「つなぎはいっさい入って、いや...違うな
つなぎは俺、カラ松の愛さ...バーン!」

そんな俺をよそに、ハンバーガーを頬張るレディ、その瞬間頬がとろりと落ちてしまうかというほどに口角を緩ませた。

「すっっっっごいおいしー!!!!」

あぁ、レディ!
口元にオニオンソースをつけてはしゃぐ姿がキュート過ぎる!

幸せそうに口いっぱいにハンバーガーを頬張る様は、さながら天使が微笑みながら天上で羽を大きく広げ飛んでいるような...

俺の朝の3時間は無駄ではなかったということか...

「カラちゃんどうしたの!?泣いてるの!?」

「いや、潮風が目に入って...な...」

思えば初めての対面時、不審者に間違えられた。
シャイでツンデレなレディが、キュートなスモールレディになりブラザー達が浮き足立つ中、俺だけが不審者と泣かれ、嫌だと言われて

それでも、そうだ、それでもめげずにここまで来たんだ。

あんなに俺を不審者と泣いていたレディが、今や今やどうだ!

俺の作ったものを美味しいと、笑顔を咲かせて!
あぁ、これは夢か幻か!?

「マイエンジェル、俺のビートは最高潮に熱く熱く滾っている!神より賜りしそのキュートなスマイルが俺を熱く...」

「なにいってるか、わかんないよ?」
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