第24章 戦士の安らげる場所〜麻雀牌は愛を語る編〜
「うーん、こんな感じかなぁ」
スマホと睨めっこしたブラザーが、俺を上から下までを何度も何度も確認する。
「ブ、ブラザー、さすがに何回も着替えしすぎて、腰が擦れまくってヒリヒリするんだが...」
「やだなぁ、それぐらい我慢しなよ?当然じゃない?」
ニコニコ笑いながらそう言い放つトド松、お前の笑顔黒く黒く輝いてるぜ!
「ダブルライダースとクルーネックニットとロングカットソーに、テーパードパンツ、サイドゴアブーツの組み合わせ、さすが僕!」
横文字の謎の言葉を並べるトド松の囁きに耳を傾けつつ、鏡をみればパーフェクトな俺がうつる。
ふっ、さすが俺、いつものパーフェクトファッションでなくとも輝いてるぜ!
「いい?こういうモノトーン系の服装がカラ松兄さんはあうんだから、馬鹿みたいにキラキラしなくてもいーの!」
「ふっ、ブラザー、今日はお前のファッションセンスを借りるとするぜ...」
それにしても、俺も黒の革ジャンを着ていたのに何故ダメと言われたんだ?
まぁいい!これでレディとデートへ出かけられるな!
「あれ、カラ松兄さん、カラ松兄さんにしてはこのペンダントは趣味いいね?」
机に置かれた青く輝くペンダントをチャリっと拾い上げる。銀色の盾の真ん中にホープダイヤモンドがあしらわれたペンダントだ。しかし俺にしてはとはどういう事なのだろうか?
「これならつけても大丈夫なんじゃない?」
そういって俺にペンダントを渡してくる。まぁ、たまにつけるのも悪くは無いか。そう思いながらペンダントをつけた。
「どうだブラザー!似合うか!?いや、似合っているだろう?あーはん?」
「うわぁ、うっざあい、でも似合ってるよ?さすが僕が見立てただけあるね」
にっこり笑って返してくれるトド松、ふっ、ブラザーさえも魅了してしまうなんて、俺は罪なギルトガイだぜ。
「レディ?レディはどう思う?」
くるりと辺りを見回せばレディの姿がない。