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【おそ松さん】月下に咲くは六色の花

第24章 戦士の安らげる場所〜麻雀牌は愛を語る編〜



「ダサい、やり直し」

さて、トド松にダメ出しをくらってこれで何回目だろうか?
いや、男は1だけ覚えていればいいんだと何かの侍漫画だがSF漫画だかわからないもののなかで、渋いかたくりこなおじさんがいっていたか?

「カラ松兄さん、そのキラキラのズボンは15回くらいはないっていったよね?」

「ふ、トド松、男は1だけ覚えていればいいんだ、よって俺は数なんか数えちゃいない」

困ったさんだなトド松、俺のファッションセンスをナンセンスだなんて言うのはお前くらいさ!

「いや、皆呆れて指摘しないだけだからね?ついでにいうと、ジャーンプネタはやめてよね、なに?最近ジャーンプにハマってんの?」

最近?
ふむ、そういえば最近屋敷にジャーンプを誰かがさり気なく置いていっているな。俺は元々マガジーン派だったのだが、ワンビースにハマってからチラチラ見るようになった。さすが、老若男女問わず愛されている漫画だ。ザンジのエピソードに俺は、俺は...
くううっ!

だというのに、この前の週はいつもあるはずのジャーンプが無くてな?
仕方ないから自分で買いに出かけたんだ。

「この間ジャーンプを買いにジャーンプしたら、トラックに足の小指の付け根を轢かれそうになった」

「いっそ轢かれりゃよかったのに」

「何かいったか?」

「んー?僕なにか言ったー?」

ふっ、少年のロマンが詰まった漫画を買いに行く為には犠牲も必要ということか!

「そんなどうでもいい情報は要らないから、服、なんとかして」

ニコニコ笑ってアヒル口をしているが、その表情にはうっすらと影が見える。全く!事を急いてはいい仕事はできないんだぜ?

「これもダメ、あれもダメ、全くトド松お前ってやつは...困ったさん...だな?」

指をパチンと鳴らしてポーズを決めたら、いつぞやの人を殺したことのあるあのヤバイ目をしはじめる。


「いい?僕が大人しいうちにさっさと着替えろよ?」

「は、はい」

弟に勝ちを譲る、それは兄としてのジャスティース!
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