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【おそ松さん】月下に咲くは六色の花

第24章 戦士の安らげる場所〜麻雀牌は愛を語る編〜



レディを寝かしつけ皆の元へ戻ると、先行きの怪しい不穏な空気が空間を歪めていた。

「お前らさ、こんな点棒をかき集めるために麻雀やってるんじゃないだろ?」
バラバラとおそ松の手から滑り落ちる点棒が、麻雀台の上に散らばる。

「真剣勝負でいこうぜ?たった1杯に血が滾る命のやり取りをさ...」

おそ松の顔つきはまるで、ア●ギそっくりになっている。ふっ!本気だな!

「つまり、本気でやろうってこと?」

「いいの?兄弟だろうと僕殺しちゃうよ?」

険しくなるチョロ松の瞳と、怪しく光トド松の瞳がおそ松を見つめる。

「飛びは無しにしよう」

いつもは焦点のあっていない十四松の瞳が1点を見つめ始める。すかさずそこに加わりバキりと点棒を1本折った。

「ふっ、潰し合いだな」

ギラリと輝く俺のサングラス、こうなってしまっては最早勝負の意味など忘れて....

「「生き残った奴が明日鈴音ちゃんと1日キャッキャッウフフのうっきうっきデートができる!」」

忘れていなかった、むしろとんでもない方向へと趣旨が変わってしまった!レディと指切りをしたというのに、なんたることだ!
こうなってしまっては、死ぬ気で勝つしかない!

「所でカラ松、お前さっき鈴音のこと寝かしつけてたよな?」

ギラりと鋭いおそ松の眼光が俺を捕らえる。
しまった!見られていたというのか!

「ねぇ?カラ松兄さん、僕兄さんだけはぜっったい抜け駆けとかしないと思ってたのに心が痛いなぁ」

ふふふっと笑いながらも、その目は全く笑っていないトド松は怖すぎた。

「僕のこと抜け駆けだなんだって言ってたくせに、お前は平然とそういう事ができるわけだ」

冷ややかな瞳で俺を睨みつけるは、先ほどまで吊るされていたチョロ松。俺はそれを止めたはずなのだが!?

「僕ねー、僕、カラ松兄さんのこと大好きだけど、それとこれとは話が別だと思いマッスル」

大きな口をあけて笑う十四松に、ずももっと影が巻きついている。あぁ、俺のせいで今天使が堕天使へと成り果てたとでもいうのか!なんというデンジャラスボーイ!
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