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【おそ松さん】月下に咲くは六色の花

第24章 戦士の安らげる場所〜麻雀牌は愛を語る編〜



コンコンと床に2回足をうち付ければ、レディの部屋に一瞬でつく。

ふあふあの淡い色のピンクの絨毯は、きっとトド松が敷いたものだろう。寒いのは女の子の敵だとかなんとか言ってたからな。

ほんの少しの間で、ぬいぐるみやら子ども服やらが増えてしまった部屋。
そのほとんどが俺はもちろん、他のブラザー達がプレゼントしたものだ。
あんまり甘やかしてはいけないなんてチョロ松がこの間言っていたが、あの後深緑のリボンのついたテディベアをプレゼントしていたのを俺は知っている。

「レディ、部屋に着いたぞ?」

「うん」

腕の中で俺の服を掴む小さな手にふっと笑みをこぼす。ヒヨコの着ぐるみのようなパジャマを着ているレディ。
これは十四松からのプレゼントだ。十四松いわくヒヨコは可愛い、可愛いはすずちゃんなんだそうでこの間は二人してお揃いで着ていたな。

「レディその枕は気に入っているのか?」

そっとベットにレディをおろしながら、尋ねてみる。

「うん、ふあふあだから寝やすいの」

ぎゅうっと抱きしめる枕は、おそ松と俺からのプレゼントだ。ラビット型の枕はマシュマロみたいな感じで触り心地がとてもいい。

俺は自分の顔の形のをあげたかったんだが、おそ松の肋が折れそうになった為にラビットになった。

男2人でショッピングしたあの日のメモリーは、実にビターでブラックだった。まさかショッピングモールを5箇所も巡る事になるなんて思わないだろ?

低反発?羽毛?ヒノキ?ビーズ?
ノンノン、もっとだ!
レディを包み込むようなやつだ!と言い争い。

さらに2人でマネーは半分づつのはずだったのに、何故か俺が全部払うということになった。

そのおかげで俺の財布は空っぽだったが、レディがこの枕を愛用してくれてるのを見ればそんなこと些細なことだ。

「さぁ、レディおやすみの時間だ」

レディの横に腰掛け微笑めば、ぎゅうっと手を握られる。

「カラちゃん...寝るまで...だよ?」

「わかっているさ」

おやすみのキスをおでこに落として、トントンと優しいリズムでレディを寝かしつける。
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