第24章 戦士の安らげる場所〜麻雀牌は愛を語る編〜
「じゃあ取り敢えず適当にまわすよ」
ポイッと空に投げられた白き運命を司るダイスが、小さな音を立てながらまわる。
ダイスの目が赤き1点の運命を留める。
「やりぃ!んじゃ俺が親ー!」
ひゃっほうと雄叫びをあげるのは、おそ松だ。
全く運命ってやつは、イタズラ好きだぜ
「次席決めるのどうする?」
チョロ松の一言に、パチンと指を鳴らして4枚のピンク色のカードを出すトド松。
「じゃあ席はこれで決めよっか?本式はサイコロだけど二回連続それっていうのも味がないしね?」
「いいねぇトッティ!んじゃそれでー」
トド松の提案にニカッと笑って鼻の下を擦るおそ松に続き、他の2人もその提案を呑む。
「決まりだね?」
短めな一言と共にトド松が、両手を左右に動かし宙に4枚のカードが浮く。東西南北それぞれの字が書いてあるカードが空中でシャッフルされる。
まるで、そう!
ピンク色の帯が香港の夜のネオンのように、激しくそして美しく飛び交う!トド松、お前その手つき...
ビューティーだぜ...
「こんなもんかな?」
ピタリと両手を止めて、左手を前に出しゆっくりと下ろすと、シャッフルし終わったカードが空中からゆっくりとおりてくる。
「はいはいはいははいはーい!いいすか!?引いちゃっていいすか!?」
十四松が、大きく手を上げてトド松に尋ねるといいよって笑う。
ふっ、素晴らしき兄弟愛ってやつか?微笑ましいぜ。
「んじゃお兄ちゃんこれー!」
「じゃあ僕はこれね?」
おそ松とチョロ松が同時にカードを手に取り、皆一斉にカードをひっくり返す。
東がチョロ松、西がトド松、南が十四松、北がおそ松だ。
座る席に意味があるのかって?
ふっ、あるさもちろん
しかしそれを説明するには、まず麻雀とはどういった成り立ちで上がりになるのかを知らなくてはならない。
さて少しややこしくなるが、まずは麻雀というのは全部で14の牌で成り立っている。
分け方として、3、3、3、3、2だ。
上がるには、3枚で1組のグループが4つ必要だと思ってくれ。