第24章 戦士の安らげる場所〜麻雀牌は愛を語る編〜
ゴーンゴーンと柱時計が鳴る。
それはもう大音量で...。
こんにちは、チョロ松です。
この間鈴音ちゃんと楽しくケーキを作ってたのが、みんなにばれて今天井に吊るされてる。
「さーてと、まさかチョロちゃんが抜け駆けするとか思ってなかったわー!お兄ちゃんかなしーなぁー」
わざとらしい言葉遣いが物凄く鼻につく。
てゆうか、お前僕の作ったケーキ食べようとしてたよね?!なんだったら、気遣いしてくれてたよね!?
「ほんっと、いやだなぁシコ松兄さんは、あの日兄さんが可愛い鈴音ちゃんにケーキ食べさせちゃったもんだから、マカロン食べる約束がパアになったじゃん」
ぷくうっと頬を膨らませながら可愛いアピールしてるドライモンスターだけど、笑ってない。
目が笑ってない。
「抜け駆け!?抜け駆け!?」
焦点のあっていない、いつものテンションで素振りをし始めるは十四松。
何を考えてるのかわからないところが、これまた怖い。
グイグイと縄が体を締め付けてくるんだけど、僕がいったい何したって言うのさ!
「長男としていう!抜け駆けはいただけないんじゃね?」
うんうんと全員で頷き始め、しまいには
「さすが長男!頼りになるわー、好きー」
いつもの流れでおそ松を持ち上げるトド松。
こいつら、いつぞやの時みたいにライジングビックバンしてやろうか!
なんかよくわかんない反感を買ってるみたいだし、理不尽にも程がある。
「何でもいいから、降ろしてくんない?そろそろケツ毛燃えそうなんだけど」
いい加減このおふざけは勘弁して欲しい。
ケツに荒縄がくいこんで、擦れて本気で燃えそう。
いや、ケツに毛はないんだけどさ...
比喩ね?たとえだからね?
小首を傾げるも全く可愛くないトド松が、僕に質問する。
「縛られてんのでなんでケツ毛が燃えんの?」
「怒りでじゃない?」
「なるほど!さすがおそ松兄さん!」
顔を見合わせて、笑う2人に大声でさけぶ。
「わかってんならさっさと降ろせ!このドライモンスターと馬鹿長男!」