• テキストサイズ

【おそ松さん】月下に咲くは六色の花

第2章 夜に舞うのはコウモリ達



「いいね、いいねー!生きがいいね!お兄ちゃんそっちのが好きよー!」

赤い奴は、にかっと笑ったかとおもうとふっと姿を消した。

次の瞬間、ばっと目の前に現れ鋭い目が私を捕らえた。

「はい、動かないでねー」

トンッと私の首輪に人差し指をおく。

それと同時に、ごとんっと音をたてて首輪は畳みに落ちる。

「俺の名前は松野おそ松、松野一族の長男ってことでよろしく!」

鼻を擦るのは、彼の癖だろうか?
とりあえず首輪のお礼はいっとこう。
着けたのはこいつらだけどね。

「外してくれてありがとう、家に帰りたいからとりあえず出口教えてくんない?」

すくっと立ち上がると、ふっと横に姿を表す青。

「逃がさないぜ、カラ松girl」 

その決め顔はなんなのか、夜なのにサングラスの意味とは一体なんなのか?

考えるのはよそう。

「なんだ、もう復活したのか?ちっ....
イタいスパンコールそこをどけ!今度はメンタルミンチにすんぞ.... 」

にこにこと微笑みながら、そういい放てばカラ松とやらは泣きはじめた。

よっしゃ、勝った。

「.... いいね、気に入ったよ」

ばっと上を見上げれば、宙に浮くジト目の紫。

にやぁっと笑う顔が、不思議の国のアリスの猫にそっくりだ。

いや、よく言い過ぎか?

「いや、気に入られたくないんで、ともかくそこどいてくれます?蝿叩きで叩き落としますよ」

にこにこといい放つ、よし勝ったと思ったのは大きな間違え。

「いいね.... ゾクゾクする、もっと蔑んでいいですよ」

しまった....
ドMだったか、こいつは判断ミスったな。

/ 682ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp