第21章 ハロウィンの夜は危険がいっぱい?
「お前がしないならオレが刺し殺してくる。たとえ刺し違えても」
黒いオーラを後ろからモヤモヤだしてそう呟く、一松兄さん。
ヤバァイこいつはヤバァイよ、目がマジだ。ヤバイやつ!
瞳孔開いてる。目が鋭どい!僕でもわかるー!
ゴクンとマカロンを全部飲み込んで、一松兄さんを説得する!
「待ってよ一松にーさん!たとえ鈴音ちゃんの匂いがしたとしても、何かしたわけじゃないかもしんないよー!」
あわあわしながら一松兄さんを止めるけど、このままじゃ血の雨が降る!
....んん?
でもあれ?あれ?
すでに床は血の海みたいなもんだから、これ以上血の雨が降ったとしても同じようなもん?
いやいやいや、それは違う?
血の雨と血の海とどう違うの?雨が降るから海が出来るんだよね?だとしたら雨と海は一緒?でも海の水はしょっぱいのに、雨はしょっぱくない。あれ?なんでだろう?あぁそこは、血とは違うか。
そもそも血は血だよね?あれ?流すところが違うから?血と海は関係ない?でも液体なのは一緒だよね?色も雨と海は一緒の色だし、透明だし?
待てよ?注射の時と怪我した時の血の色は違うよね?同じ血なのにどうして?あれ?それとも同じ血なのに同じじゃないの?
でも味は同じだよね?だったらおんなじ?
海の味と雨の味は違うのに、血の味が同じなのってなんで?
「ねぇ?一松兄さん?血の色ってどうして違うんだろ?」
「はぁ???」
「ほら?注射の時と怪我した時の血の色が違うのってなんで?」
「え、酸素量が違うから?」
酸素量が違う?
酸素って、空気だよね?空気って今吸い込んでるやつだよね?二酸化炭素とかのやつだよね?ところでなんで酸素が出てくるの?
「ねぇ?酸素量が違うとなんで血の色が変わるの?」
「....ちょっと先に殺ってくる.... 誰かーー!誰かいないのー!!!?」
「あっ!待ってよ!教えてよー!じゃないと僕気になって眠れないよー!!!」
僕が一生懸命話してたら、いつの間にか後ろにいたトド松がにっこりと笑っていた。