第5章 スパンコールは優しさの煌めき
レディを抱き締めたまま、落ちていく。
飛行は得意だが、体重二人分と落下速度が加わると別の話だ。
間に合わない....
俺は力を解放させた。
死なせるものか、こんな美しい女を....
傷ひとつつけてなるものか!
今度は絶対に!!!
守ってやる!!!!
レディを強く抱き締める、体勢を自分が下になるようにかえた
自分が傷つくことなどどうでもよかった。
助けたい
いや助ける
傷ひとつだってつけたくない
その想いが、力を強く強く増大させる
自分の身を削っても守ってみせる
.... あの時のように、目の前で何もできないなど二度とごめんだ
青い光が体を包む
ドンっとすごい音がして、背中に衝撃が走った。
いくら結界を張っていても、落ちた衝撃すべてを吸収することなんて不可能だ。
余りの痛みに骨がきしんだ。
二、三本肋骨をやってしまったかもしれない。
激痛が走る。
だが、あの時のレディの痛みに比べればなんてことはないんだ....
それに、骨なんてチョロ松に頼めばなんとかなる....
問題はレディが無事かどうかだ。
確認したいが、体がいうことをきかない。