第21章 ハロウィンの夜は危険がいっぱい?
「き、きゃぁぁあ!後ろ後ろに十四松様がぁ!!」
一松兄さんをもみくちゃにしてたろくろ首の女の子の首が僕に近寄ってくる!
すっげぇ!!
あれみたい!麦わら帽子かぶってて、ありったけの夢をかき集めて、●●王に俺はなる!の人!
目をハートマークにしながら僕ににじりよってくるろくろ首!
ちょっと不思議なんだけど、ろくろ首ってさ首絡まったりしないのかな?
ともかくろくろ首の顔を片手でそっと包み込んで、耳元で囁くよ!
「素敵な首だねお姫様?でも、そんなに首を長くしなくても、ちゃんとあげるよ?」
ぽいっとプリンの最後の一口をろくろ首の口の中にいれてあげる。
そしたら、大量の血を口と鼻から吹き出して倒れちゃった!
その一瞬の隙をついて、僕はぱっと一松兄さんの目の前に移動する。
「一松兄さん、ここは僕ら二人で切り抜けようか?」
「十四松、すまない、お前に迷惑をかけてしまうなんて」
壁に手をついて一松兄さんに壁どんってやつをする。周りからの黄色い声援。
うん!尋常じゃないくらいうるさいよ!
「馬鹿だな一松兄さんは、僕らF6じゃない?」
コツンとおでことおでこをくっつける。
バタンバタンと音が聞こえる。
なんの音?うん、僕らみて倒れる女の子達の音だよ。
「そうだな、オレ達は固い固い絆で結ばれている....十四松」
「一松兄さん」
二人で笑いあったあとに、まわりを見てみたらもう血の海になってた。
その中に倒れ伏す、妖怪の女の子達は幸せそうな顔して流血して言うなれば血の赤いカーペットかな?
それを確認した後で、ボンッ!ボンッ!っと二人して変身をとく。
白い煙の中から、元に戻った第一声はこれ
「あー、ダルいわぁ」
首を左右に動かした後で、猫背に戻る一松兄さんにだよねぇって言って笑う。
僕もちょっと疲れちゃった。
F6になると性格とかも変わっちゃうし、ともかく結構疲れる。
「まぁでも、助かった....ありがとう十四松」
「お安い御用ターーッチダウン!」
にやぁっと笑う一松兄さんに、僕はにこっと笑った。