第19章 金木犀の香りはデートの予感?
「んー、いつまでもこうしてたーい」
私を抱き抱えて、ニヤニヤする馬鹿
「放せ変態、今度はこめかみに鉛弾命中させるぞ?くそが」
にっこり笑えば、それはちょっとした殺意の現れだ。
いいと思ったらこんな感じ、落として上げて下げてこいつは何がしたいんだ?何が
「なんかさー、鈴音俺に冷たくない?この間だって俺のコーヒーに塩いれたじゃん」
あー、あれね?
確かに入れましたよ。
何故?そりゃまぁこの馬鹿が、私のお尻を撫でてきたから
ちょっとした抗議のつもりですけどなにか?
「なんのことかわかんないわ、.... チッ、塩で清められて成仏されればよかったのに」
「なんかいったー?」
「いいえ?全く?」
今回はわざわざ清められた塩使ってやったのに、あっけらかんとしやがって....
実はこっそりとこいつらに苦手なものはないのか、と色々と模索してる。
だってさ、今さらだけどこいつら太陽とか平気なんだよ?
十四松くんなんか、ふっつーに日光浴してたからね?
『みてみてー!やけすぎてでっかい皮むけたー!』
そういって嬉しそうに、私に剥けた皮を見せてくれてた。
あの時の十四松くん、めちゃくちゃ可愛かったな....
にんにく?
あー、それも試したよ。
でもね、みんなふっつーに餃子食べてたから
なんだったらチョロ松くんとか、普通に手伝ってくれてたからね。
餃子包むの
『ねぇ?こんなもん?にんにく?あー平気だよ?それどっからきてんだろうね?迷信迷信』
めちゃくちゃ綺麗に包んでたよ。
ほんとビックりするくらい、綺麗でしたよ。
まぁ、にんにくが苦手なやつはカラ松だわ。
何故?
あぁ、単純に服に匂いがつくのが嫌なんだって
食べるのは平気みたい
ほらね?意外と弱点なんて見当たらないんだよね。
みつけたら真っ先にこの馬鹿に引導を渡してやるのにさ。