第19章 金木犀の香りはデートの予感?
「んじゃ....セっ.... 」
言おうとしてやめた。目がヤバイ
すごくすごーく冷めた目をしてるんだもん
例えるなら、道端で革ジャンをきて、グラサンをかけて
『やっと来たかい?●●●girl』
っていってる、ナルシスト通り越してサイコパスな俺の弟を傍観する女の子の目みたいな感じ?
お兄ちゃんこわーい
「んんっ!ごほん....俺と今からデートしようぜ!」
突拍子でもない思いつき。
ほんとに思いつきですよ、マジで
ぜーったい断れるだろうな、わかるよわかりますよ
返事を待つまでもありませんよ。
「....いいよ」
「あーはいはい、ダメだよな、わかってるわか....ん!?」
まさかの承諾に固まる俺
えっ、ええっ?!
いつもいやがって、めちゃくちゃ冷たい目をするくせになに?
デレ?いきなりデレてくんの?!
おそ松くんビックり
「いいよ.... どこ行くの?」
あっ、しまった。
突拍子でもない思いつきだから、なーんも考えてねぇや
まっ、でも言ってしまったもんを違いますなんて言えないよねー
それに
「んーとりあえず行くか」
こんな貴重なデレの機会を逃すほど、お兄ちゃんは馬鹿じゃありませーん
「んじゃ、とりあえず着替えてくれば?せっかくの、デートだし?」
「え....めんどくさ.... 」
あぁ、そこはデレはないわけね
「ダンスパーティー、鈴音は欠席っと」
「わかったよ」
しぶしぶ承諾する鈴音
おっとこれはいいんじゃないの?
いい感じなんじゃない?
ひゃっふーーー!!