第19章 金木犀の香りはデートの予感?
「イヤ、いくら鈴音ちゃんの頼みでもぜーったいイヤ」
....こんな感じのやり取り見たことあるって思うよね。
正解です。
でも今回は、馬鹿松ではなくて....
「もー、いい?メイドをしつけるのも僕からしたら立派なお仕事なの!!」
地獄から来たピンクの天使とメイド達の間でもっぱら噂の、松野アザト松です。
天使というより、血も涙もないただの悪魔にしかみえないんだけど
「全く、鈴音ちゃんは甘いんだよ、ひどい目にあわされたくせに」
甘ったるいアールグレイを飲みながら、ぷうっと膨らむ柔らかそうなほっぺ
なんでこいつこんなに肌のキメが細かいんだ。
腹立つわー
「そんなこといわないでよ、アザゼルと踊ってあげてよ?一生懸命練習してんだから.... 」
「だから?僕には関係ない、言ったでしょ?僕優しくないって」
かちゃんとソーサーにカップを置く音が、むなしく響く
頑として動かないあざトッティ。
なんでこんなに強情なわけ?
くそ....
どいつもこいつも....
「あー!!もう!この話は終わり!!鈴音ちゃんの馬鹿!!
わからずや!!」
「なっ、馬鹿は百歩譲って許すとしても!
わからずやとはなんだ!!わからずやとは!
あんたなんかやっぱり嫌い!この、あざと腹黒悪魔松!」
「なんでもかんでも松つけとけばいいと思ってるでしょ!?
この悪口のセンス壊滅的ダメメイド!」
売り言葉に買い言葉
何故かお互いにイーッっと言い合う
子どものケンカか!
左足をカンカンとして消える、あざと腹黒頑固ドライモンスター氷の心松
逃げやがったな....
あざと腹黒頑固ドライモンスター氷の心松め....
........
長いな....
ともかくあいつ絶対ぜーったい、当分口きいてやんない