第18章 お茶会にはイチョウを添えて
「いや、そのイタいじゃないかな?」
すかさずツッコミをいれながら、話をあやふやにする。
どうやら十四松くんは、なにかしらのショックでさっきまでの記憶がかききれてるみたいだ。
....そのままにしておこう
それにしても私って嘘つくの本当に苦手というのが、止まらない冷や汗のせいで嫌でもわかった。
メイド懲らしめたとき?あぁ、あれはキレてたからできただけです。
十四松くんと向かい合って座って手を合わせる。
それと同時に消える結界、うわ、本当便利だわ。
「「いただきます」」
二人してまず手に取るのはコウモリ型のサンドイッチ
ちなみにケーキスタンドに乗っているお菓子や軽食は、下から食べていくのが普通だ。
つまりは、しょっぱいものから徐々に甘いものへってことかな。
「ん!この卵サンド、卵フワフワですっごい美味しい!」
私がそういって笑ったら、十四松くんがほっぺを赤く染めて嬉しそうに笑う。
可愛い、癒される....
なにこの癒し空間....
マイナスイオンが飛び交ってるんじゃないだろうか?
「本当に美味しい、ありがとう十四松くん」
そしたら、その一言にぴくんと反応する十四松くん
「それね?卵ね、チョロ松兄さんが割り方教えてくれたんだー!」
へへへっと笑う十四松くんが、もう天使にしか見えない。
ヴァンパイア?
吸血鬼?
とんでもない!ここにいるのはただの天使ですよ。
天の使いと書いて天使です。