第18章 お茶会にはイチョウを添えて
「ありがとう....十四松くん」
鈴音ちゃんは嬉しそうに笑った!
よかった!笑ってくれた!
それがなんだかくすぐったくて、嬉しくてたまらない
池に落ちたのも、慣れない料理をしたことも、それで手とか切っちゃってチョロ松兄さんに怒られたことも
全部全部鈴音ちゃんが笑ってくれるなら、なんでもないんだ
鈴音ちゃんは、僕が悲しい時側にいてくれた
鈴音ちゃんは、僕のために泣いてくれた
泣いてもいいんだって、そういってくれた
だから鈴音ちゃんが悲しい時は、僕が鈴音ちゃんを笑顔にしてあげる!
くすぐったい気持ちでいっぱいになりながら、ふと前をみると目の前に鈴音ちゃんがいた
少し背伸びをする鈴音ちゃん
ふわりと鈴音ちゃんの匂い
それと同時におでこに暖かくて柔らかい何かがそっと触れる
「ありがとう」
ニコッと微笑まれて、僕は言葉を失う
僕、僕....
今
触れられたところに熱が集まる
僕
キスされた!!?!
開けた口が全然塞がらなくて、どこを見ていいかわからない
ざわざわと騒ぎ立てるイチョウの木
見てたよね!今見られてるよね!?!
はわわわわ!!!!
ボンッ!!
バタンッ!
「うおおおお!!!?十四松くーーーーん!!!」
ダメっす。
不意打ちとか、ダメっすよ....
僕は恥ずかしさのあまり倒れた