第18章 お茶会にはイチョウを添えて
「大胆っすな!!」
私のことを呼んでいた張本人が、私の真上で笑ってそう言った。
「いやいや、十四松くんが飛べっていったからさ」
ふふっと笑って上を向けば、ニコッと笑われる。
「じゃっ!行こ!お茶会!!招待状はもってる??!」
そっと地面におろされて、足から地面の感触が伝わるとストンと力が抜けた。
「ととっ!大丈夫っすか?」
すかさず私を支える十四松くん
「いやー、やっぱり怖いもんは怖いや、今さらになって足がガクブルなんだけど」
ガクガクする足を擦りながら、笑って見せたら今度は十四松くんも笑った。
「マジで!僕も僕もー!鈴音ちゃん受け止めた衝撃で足ガクブルドックっす!」
お互いがお互いの足を見つめて笑いあう、マジでガクブルじゃん!ウケる!なんて言い合いながら
「はーっ!やっぱり十四松くんってあれだよね」
「なになに?なんすか?」
私はにかっと笑って、グシャグシャと十四松くんの髪をなでまわした。
「十四松ってジャンルだよね!」
そんでもって、天使!とは口がさけてもいわないけど....
私の一言に不思議そうに首をかしげる
「よくわからないけど!僕は僕だよ!!」
両手をばっとあげて、大きく口をパカッとあけて笑う十四松くん
「うん!十四松くんは十四松くんだ!」
ながい袖のパーカーに包まれた手を差し出される。
「いこっ!」
その手をつかんで、うんと大きくうなずいた。