第17章 水の底でダンスを....
俺が頭を撫でると、レディの顔がほころぶ。
ふっ、よかった少しは心配が溶けたみたいだな。
「....ありがとう」
にこっと微笑まれれば、トクトクと自分の中のハートが脈打つ。
本当に、無償の愛を与えたとしても
レディにはそれだけではたらないな....
二人っきりだ....
今俺の心の中の世界で、レディと俺しか存在していない....
そんなことを考えれば、当然よくない考えも浮かぶ....
ここにレディを閉じ込めてしまえたら、なんて大それたことを....
いや、よそう俺はレディのハッピーを願っているんだ。
誰よりもレディのハッピーをな....?
その為なら、自分の気持ちなど二の次だ。
固く誓った約束ごとは今だってずっとこの胸の奥にある。
レディのさらさらの髪を撫でとかす。
艶のある髪が指に絡まり、さらりと手からすり抜ける。
「レディの髪は本当に綺麗だな?」
そういえば、何故か力なく笑うレディ
「ありがとう、髪は....大切にしてるから.... さ」
途端に悲しげな色を瞳に宿す。
何かを思いだしているような間があった。
悲しい何かを思い出させてるようなことをいってしまったんだろうか?
そっと、一つ髪を取りぎゅうっと抱き締める仕草。
何かを守って震えているような、そんな仕草だ。
「俺は....レディの髪が好きだぞ?」
そう言えば、こちらを向いてとても嬉しそうに笑う。
とても....