第17章 水の底でダンスを....
「さてと、レディそろそろ着くぞ」
そういわれて前を見ると目の前には白い大きな建物が沈んでいた。
石造りの神殿だ。
パルテノン神殿みたいな感じ。
石造りの階段にそっと足を乗せ、中へと入った瞬間にパチンと泡が消える。
「い、息!!?.... ってできる」
どうやら神殿の中では空気があるようで、地上と変わらない。
ただ周り一面が海で、魚逹が気持ち良さそうに泳ぎ回っていること以外は
「さぁレディ!ここなら誰にも邪魔されない!俺とレディ二人だけで愛のワルツを踊り明かそうじゃないか!!」
あまりに綺麗な景色に見とれていたのに、それをぶち壊すイタい発言。
「愛はいらんからダンスを教えて」
的確にツッコミをいれて微笑めば、ふっと格好をつけられる。
毎度毎度思うけど、こいつは格好をつけて長いフリをしないとしゃべれんのか?
「恥ずかしがるなレディ!俺とお前、レディと俺.... そう!この世界には二人っきりだ!さぁ!俺の腕の中にとびこ.... 」
パアンッ!!
にこにこと微笑みながら銃を発射。
「ふりが長い」
「す、すいませんでした.... 」
あまりにうるさかったので、いつも持ち歩いている銃でカラ松の真横の床を撃った。
あっ、心配しないで?
中身は本物の弾だから
でもたぶんこれじゃカラ松は殺せないけど....
....あれ?じゅうぶんに危ないな。
まぁ、銃の腕には自信あるから絶対に当てたりしないけどね。