第17章 水の底でダンスを....
「じゃあレディ行こうか」
さっと手を取られた。
「ちょっ、行くって何処に?!」
キョトンとしながら聞けばふっと笑われた。空いた片方の手でばっと取り出したのはサングラス。
かけるな室内で、そのサングラスになんの意味が....って、考えるだけ無駄だな。
「招待しよう、レディ、俺のガーデンに!」
静かな廊下に響くカンカンという音、とたんにフワッとした感覚が全体を包む。
毎度お馴染み瞬間移動だ。
ただ、誰かと移動するときは自分で移動しているという感覚ではないので少し感覚が違う。
....それにしても
ガーデンってなんだ?!ものすごく不安なんだけど!
よくはわからないけど、とりあえずカラ松のお庭ってことだよね?
つまりは、イタい光景が広がるってこと?
キラキラのミラーボールが天井から下がっていて、イタイ光を放っている。
キラッキラッベットに、あほみたいに散りばめられた青い薔薇の花びら。
白い大理石の床に敷かれた絨毯は、大きなカラ松の顔に違いない。
尾●豊のCDがずらりと並ぶ棚
クローゼットの中身だけは絶対に見てはならない
何故って?
そんなこと聞かないで!
クソタンクトップとかクソパンツとか、ミラーボールみたいにキラッキラッしたズボンとか、キンキラキンの靴で埋め尽くされてるだろうから!
まぁ、リヴィアサンを釣るには最適の餌の何物でもないけどさ。
そんなことを思いながらそっと目を開けた。