第17章 水の底でダンスを....
「レディ、俺で良ければ一緒に踊ってくれないか?」
ひざまずくカラ松をじっと見つめる。
うん、不覚にもドキッと....
....ん?
でもよく考えたら私はダンスを踊れなくて困っているわけだからね、そう言われてもさ
「....いや、だから踊れんと言ってるだろうに」
的確なツッコミに、何故か少し遠い目をされた。
「レディ、それは流石に俺もわかってるぞ」
.....あー、しまったこいつカラ松だったわ。
そのままの意味で受け取っちゃダメだったわ。
どうしよう、疲れてんのかな?
....!!
いや、そう考えてる時点ですでに疲れてるの?!
「レ、レディ?」
「お前がややこしい言い回しをするから余計に頭を使うんだろうが、クソ松」
「お、おお.... すまない」
結果、ただの八つ当たりという。
「それで、どうだろうか?レディの力になれると思うのだが?」
にこっと微笑みながら、私にそう言ってくれるカラ松。
なんだこいつ、つまりは私にダンスを教えてくれるっていうことだよね?
「....初めてだから、かなり足引っ張るとおもうんだけど」
「むしろ初めてで不安だろう?大丈夫だ、レディ、レディができるまで最後まで付き合うからな」
なにこの優しさ、なんでこんな優しいの?
しかも教えて下さるってのに、めちゃくちゃ下手に出てくれてんじゃんかよぉ
「迷惑かけるし.... 」
「約束しただろう?こんなときくらい甘えてくれ」
もう....
神か?!神なのか!?逆に死ね!!
私はもう、カラ松レディだよぉぉぉ!