第17章 水の底でダンスを....
「で、その条件ってなに?」
あぁ、踏んじまった踏んじまったよフラグをよぉ....
にんまりと笑った顔がゲスい、この馬鹿何を考えてんだ?
「1つは、今はまだ言わない」
はあっ?なにそれ、怖ッッッ!
絶対100パーセントろくなことじゃない!
勘だ、そしてそういう勘は嫌というほど当たる。
当たるったら当たる。
「2つ目は、当日までにダンスを踊れるようになること!」
馬鹿松の飲んでるコーヒーの香りが鼻孔を駆け抜ける。
それゆえか頭が冴える。冴え渡る。
ダンス?ダンスってなんだ?
あわおど....
「あわおどりとか却下な」
黒革の社長椅子の上で足を組んで、にやーっと口角をあげる、目の前のケチ松
....本当にいつか殺してやる。
「....もし、できなかったら?」
「そんなの決まってんじゃーん、ご馳走はなーし!」
なんだと、こいつに慈悲という文字はないのか?松代さんの松代さんのご馳走がパァ?
ありえない、そんなのありえてたまるものか!
「まっ、ご馳走食べたけりゃ死に物狂いでやってみなよ?あっ、ワルツな?ワルツ?」
この馬鹿の口からそんな優雅な単語が飛び出すとか思ってもみなかったわ
「んー?できないのぉ?じゃあご馳走はおあずけだねー、かわいそーな鈴音ちゃーん」
「....おそ松坊っちゃん、その要求のませていただきますわ?そのかわりできたら、土下座しろよ?」
にこにこ笑いながらそう言った。
1つ目の条件も飲まされたことをすっかりと忘れていたことに、後になって後悔したのは言うまでもない。