第4章 緑色の異端な光
「チョロ松くん!?!」
ふらふらのチョロ松くんをベッドに座らせた。
「ちょっと力を使いすぎたみたい」
ははっと力なく笑うチョロ松くん、顔色があんまりよくない。
「ごめん、私のせいで.... 」
「そんな顔しないで、僕鈴音ちゃんを助けられて凄い嬉しいんだから」
優しい笑顔を向けられて、なにも言えなくなる。
「なんかできることない?なんでもするよ?」
その一言にピクンと反応するチョロ松くん、なんだろう今ちょっと悪寒がしたんだけど。
「.... なんでも?本当になんでも言うこときいてくれるの?」
穏やかな笑顔の裏に、何かが隠れている。
そうだよ、忘れてた....
どんなに優しくたって、彼は....
「.... じゃあ、昨日の今日で悪いんだけど」
そっと耳元で囁かれる言葉は1つだけ
「.... 鈴音ちゃんの血を僕に下さい」
さっきまで普通に黒い瞳だったのに、今は緑色の瞳が私をみつめる。
モスグリーンの瞳
まるで穏やかだった森が、日が落ちて危険な所へとかわっていくようなそんな危ない色。
なんとかしないととおもって、ふと自分の腕をみれば注射した後の血止めのガーゼが貼ってある。
危険な時ほど、頭は冷静な答えを導き出す。
きっと輸血をしてくれたんだと察した。
「ね、ねぇ?ふと思ったんだけど輸血してくれてたんだよね?じゃあそれを飲んだら.... 」