第4章 緑色の異端な光
いきなりチョロ松くんに抱きしめられた。
おっかしいな、彼は奥手のはずだったんじゃあないのかい?
柔軟剤の優しい匂いと、消毒液の混ざった匂いが心地よかった。
嫌じゃないし、むしろ嬉しくないこともないんだけど自分の格好を思い出して苦笑いする私がいる。
「チョロ松くんさ、奥手だと思ってたんだけど.... 大胆だね」
「えっ....?........!!!?!?! 」
顔を真っ赤にして固まるチョロ松くん。
いや、嫌いじゃないよ?ベタだけどさ?
口を大きく開いて、パクパクしてまるで鯉かなんかみたいで、笑える。
「ご、ごごご、ご、ご」
「北斗の●とかジョ●の奇妙な●険じゃないよ?」
あーゆう漫画ってゴゴゴゴってつけるよね?
チョロ松くん、ご乱心です。
「あっ.... あっ!?あっ」
「カオ●シ?」
あの黒いやつね?嫌いじゃないよ?好きなキャラだし。
たらり
鼻血かぁ、ベタだね、期待を裏切らないね。
「ふ、ふ、服、服を、あわわわ!」
今まであんまり気にせずに話してたんだけど、血を吸われた時、パジャマをぬいだままだったから上半身丸だし。
「ごめん、なんか悪いことしちゃったね」
「な、なにか持ってくるから!」
チョロ松くんがばっと立ち上がると、ふらりとよろめいて椅子が凄い音をたてて倒れた。