第16章 紅葉は紅く染まる
優しいキスが降ってくる。
触れるだけの優しいキスが
「ごめん、僕さ鈴音ちゃんが全部初めてなんだ」
優しく頭を撫でられて、ほっとする。
頬を赤く染めて私を見つめる瞳、チョロ松くんだ。いつもの優しい....
「だから、優しくできない.... いやもうすでにめちゃくちゃしちゃったけど....ともかくいったん抜くから....んっ.... 」
ぐちゅっと音がして、チョロ松くんのものが抜かれた。
「痛くして、ごめん」
足のロープも外されたかと思うと、ふわっとライトグリーンの光が全身を包み込む。
「チョロ松くん....?」
不安になってチョロ松くんの名前を呼ぶ。
「なに?鈴音ちゃ....って、うわっ!!」
私はチョロ松くんに抱きついた。その反動で後ろからベットに倒れる。
よかった、本当にもとのチョロ松くんだ。間違えない
「チョロ松く.... よかっ.... とに、よがっだぁっっ」
ボロボロ涙を流して、チョロ松くんの服の裾を掴む。
「あっ....えと、鈴音ちゃ、服、服、きて!」
真っ赤な顔してあたふたし始めるチョロ松くん
さっきのドSっぷりは、どこへいってしまったんだろう?
「ぐすっ、くそったれ、ばかたれ、おたんこチョロシコスキー、めちゃくちゃ心配したんだからこの野郎」
悪態を死ぬほどつきながら泣く私を、ぎゅうっと抱き締める。そっと壊れ物を扱うみたいに、髪をとかれて涙が止まらない。
「せっかく、もうしないって思ったのに」
両頬をふわりと両手で包まれる。
瞳があえば、ゆっくりとキスを落とされた。