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【おそ松さん】月下に咲くは六色の花

第16章 紅葉は紅く染まる



欲しい、欲しい、欲しい

頭が痛い、喉が乾く....

欲しいのは水じゃない。
血でもない。

自分の欲で大きくなった自身を、鈴音に突き立てる。
労ることもせずに、奥に何度も何度も自身を突き立てれば満たされるはずだった....

なのにどうして?
気持ちと身体は別で、バラバラだ。

苦痛に顔を歪める鈴音は僕を受け入れようとして、声を押し殺す。

身体は満たされてるはずなのに、心は満たされない。むしろ乾いていく....

「....チョロ松くん、ロープをほどいて」


チョロ松?チョロ松って誰?

チョロ松....?

「お願い、ロープを....チョロ松くん 」

君は僕にそう呼び掛ける。
君の瞳に映るのは僕だ、僕を呼んでる?

無意識にロープを外す。
だらんと投げたされたままの腕に残るのは、痛々しいロープの跡

「チョロ松くん」

切なげに呼ぶ声、なんでそんな悲しそうに呼ぶの?

そんな悲しそうに呼ばないでくれ、僕は....
君を....


気づけば僕の手は、君の首をゆっくりと締め上げる


「ねぇ?喉が乾いて、同じように心も乾いて、鈴音ちゃんが欲しくて、だからこのまま締めれば君は僕のものになる?」

狂った言葉が溢れて止まらない。

拒絶されると思った。
拒絶して欲しかった、そしたら僕は完全に紅く染まれるから

あの狂った色の月と同じように....

「....そ....だね.... それで.... チョロ松く....が.... もと.... に.... 戻れるなら.... いい....よ」


にこりと笑う鈴音ちゃん
殺されようとしてるのに、どうして?

君は....


馬鹿だ....

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