第16章 紅葉は紅く染まる
「....認めない」
ポツリと言葉が聞こえたかとおもうと、ぐっと奥を突かれた。紅が貴方を塗りつぶす。
「認められないよ、こんな結末、誰?誰だ?答えろよ!」
乱暴に激しく奥を射ぬかれて、声を荒げられる。
なのに、泣きそうな顔をしているのはどうして?
「僕は....僕は....ただ.... 君が欲しい....鈴音だけなんだ鈴音だけでいいんだ.... 」
狂ってる。こんなに狂ってしまったのはきっと私のせい。
激しい律動にそこはずきずきと痛む。
でも
こんな痛み、きっとチョロ松くんの感じたものよりずっと軽い
「.......チョロ松くん、ロープをほどいて」
私の一言に、律動が止まる。
「お願い、ロープを.... チョロ松くん」
じっと瞳を見つめる。
繋がったまま、数秒.....
チョロ松くんは、そっと私の手に手をかけてロープを外す。
「チョロ松くん....」
紅い瞳が一瞬揺らいだかと思うと、またすぐに冷たい瞳が私を捕らえた。
ゆっくりと私の首もとに降りてくる冷たい手
「ねぇ?喉が乾いて、同じように心も乾いて、鈴音ちゃんが欲しくて、だからこのまま絞めれば君は僕のものになる?」
ぐっと絞められる首
息が少しづつ苦しくなっていく
殺したいほど好きなんて、とんだヤンデレだ。でも、それでも私のせいで貴方がこうなってしまったのだとしたら....
私は、その責任をおうよ
「....そ.... だね.... それで.... チョロ松く.... が.... もと.... に.... 戻るんなら.... いい.... よ」
私の首を掴んでいる冷たい手をそっと包む
優しい貴方に戻るなら
それで貴方が救われるなら
あげる
にこりと笑った
どうせ死ぬなら、笑顔で死にたい
貴方の記憶の私が笑顔で残るように....