第15章 祭り囃子と夏の終わりー後編ー
「な、ブスってなによ!ブスって!」
おーおー、突っかかってきやがった。
まぁ、それも一興だよね。
んじゃ、ちょっくら祭りでも楽しんでみます?
悪口大会とでもいう祭りをさぁ?
「やだぁーこんわぁーい.... これだから性格ブスはマジでウザいし死んでほしいわ」
あっ、ヤバイ素が出ちゃった。
「はあっ!?」
相手は顔を歪めるけどこっちはもちろん、満面の笑みです。
「その顔傑作、マジでブス過ぎるわー鏡見てみな?マジで」
とりあえず、プライドというやつを根こそぎそぎおとしてやるわ。
「ちょっ、なにこいつ」
「だーかーらー、トド松の彼女つってんだろ?脳みそパーリナイか?お花畑?ご愁傷さま」
どーしよう、もう方向性とかどうでもいいから本題にはいっちゃえ。
言わなきゃおさまらん。
「よくもうちの可愛い天使を馬鹿にしてくれやがったなぁ?姉ちゃんよぉ?わかってんの?怒ってんのよ。私。」
にっこにっこ笑いながらそう言ってるのに....
あれ?なんでそんな引いてくの?
「おい、待てよ姉ちゃん?猫耳がだせぇとか言ってたよな?なら浴衣を後ろ前間違えてきてるテメーらは死人だよ、馬鹿が」
あーダメダメ、日頃から押さえてるからここまで素が出るとダメになってくるわ。
口元で大きくこうを描く。
「土下座して謝っても許さねーけど、とりあえずお前ら二人とも土下座確定な?」
あれぇ?おかしいなぁ?なんでそんな怯えてるんだろう?
さして怖がるようなことなぁんにも言ってないのに。