第4章 緑色の異端な光
「助けて、くれたの?」
チョロ松くんをじっとみつめながら、私は尋ねる。
頬を赤くしてコクンと頷くチョロ松くん、どうしようめちゃくちゃ可愛い。
「差し支えなければききたいんだけど、それ大丈夫?」
手から駄々もれの緑色の光が、さっきから気になって仕方なかった。
「あ....ごめん.... 気持ち.... 悪いよね」
ばっと手を軽くふると、それが収まってチョロ松くんの白くて細い指だけが残る。
「いや.... すごい綺麗だよ?気持ち悪くなんかない」
私の一言によほどビックリしたのだろう、チョロ松くんは目を真ん丸にしながら私を見つめる。
「き、綺麗?」
「うん、すっごい綺麗」
優しくて淡いライトグリーンの光
それは、深緑の葉に太陽が当てられてこぼれ落ちる優しくて穏やかな光
チョロ松くんにピッタリな優しい光だ。
「そんなこと、生まれて初めて他人に言われた」
恐る恐る私の元まで歩み寄ってくると、先程飛びのいた椅子の上に腰かけるチョロ松くん。
どこか寂しそうな顔をする。
「初めて?こんなに綺麗なのに?」
首をかしげれば、少し困ったように笑うチョロ松くんが口を開く
「....僕はね、異端なんだよ」
聞こえてきた言葉は、私には理解できなかった。