• テキストサイズ

【おそ松さん】月下に咲くは六色の花

第4章 緑色の異端な光



「助けて、くれたの?」

チョロ松くんをじっとみつめながら、私は尋ねる。

頬を赤くしてコクンと頷くチョロ松くん、どうしようめちゃくちゃ可愛い。

「差し支えなければききたいんだけど、それ大丈夫?」

手から駄々もれの緑色の光が、さっきから気になって仕方なかった。

「あ....ごめん.... 気持ち.... 悪いよね」

ばっと手を軽くふると、それが収まってチョロ松くんの白くて細い指だけが残る。

「いや.... すごい綺麗だよ?気持ち悪くなんかない」

私の一言によほどビックリしたのだろう、チョロ松くんは目を真ん丸にしながら私を見つめる。

「き、綺麗?」

「うん、すっごい綺麗」

優しくて淡いライトグリーンの光
それは、深緑の葉に太陽が当てられてこぼれ落ちる優しくて穏やかな光

チョロ松くんにピッタリな優しい光だ。

「そんなこと、生まれて初めて他人に言われた」

恐る恐る私の元まで歩み寄ってくると、先程飛びのいた椅子の上に腰かけるチョロ松くん。

どこか寂しそうな顔をする。

「初めて?こんなに綺麗なのに?」

首をかしげれば、少し困ったように笑うチョロ松くんが口を開く

「....僕はね、異端なんだよ」

聞こえてきた言葉は、私には理解できなかった。
/ 682ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp