第4章 緑色の異端な光
ふっと目を覚ますと、白い部屋のなかにいた。
やばい....
これマジで死んだんじゃないかって心配しているすぐ横で、椅子に座ったまま居眠りをしているチョロ松くんを発見した。
手から緑色の光が漏れている。
ライトグリーンの淡い淡い光....
なんとなく気になって、その手にそっと触れた。
「!!?!な、ななな!何!?」
飛び起きたチョロ松くんは、壁際まで下がっていった。
どうやら起こしてしまったみたいで、私が触れたことに動揺してるみたいだ。
どうしよう、ここまでくると困る反面、逆に面白い。
チョロ松くんには悪いけど....
「お、おはようございます」
ベッドの上で正座してゆっくりと頭を下げる。ちなみに、深い意味はない。
「あっ.... おはようございます」
めっちゃくちゃ綺麗なお辞儀で返された。
執事も顔負けかってぐらい、めちゃくちゃ綺麗なお辞儀
二人の間に沈黙が流れる。
なんとなく、首筋を触ってみるがおかしなことに気づく。
傷がないのだ。
昨日あれだけクズ野郎に痛め付けられたのに、傷がある気配がない。
さらには、痛みすらない。
「えと、私、噛まれましたよね、あのクズに噛まれましたよね?」
「え.... はい噛まれましたね」
「殺されかけましたよね」
「はい、殺されかけましたね」
んじゃ、なんで息してんねん
んでもって質問の内容よ、物騒過ぎるわ!
心のなかでよくわかんない突っ込みを入れつつ。
周りを見渡すとなんとなく察しがつく。