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【おそ松さん】月下に咲くは六色の花

第14章 祭り囃子と夏の終わりー前編ー



「たっー!誰だよ!今の絶対いけたよー!」

頭を擦りながらくるりとこちらを向く。

「おい、馬鹿、てめぇなにしてやがんだ?」

にっこりと笑いながらそういえば、真顔で一言こう言われた。

「なにって.... 射的だけど?」

かーーーっ!!腹立つわ!何処までも腹立つわ!
そんなことを聞いてるんじゃない!

「あのな?おまえさ?なにはぐれてんのに、悠長に楽しんでんの?
馬鹿なの?馬鹿なのかな?
いや馬鹿でしたね!」

「えー、そんな言い方は酷いんじゃないの?お兄ちゃん泣いちゃうよ?」

むしろ泣け!馬鹿!

「つか、鈴音俺の選んだ浴衣着てくれなかったの?お兄ちゃんそっちのが傷つくー」

あんなメッセージつきの浴衣を着るわけがない、てゆーか死ね!

「心の中で思ってることそのままいってやろうか?ああん?」

とりあえず馬鹿一人確保。

「冷たいな、泣いちゃうよ?いいの?ほんとーにいいの?」

なんかわかんないけど、腹立つ、もう腹立つのよ!この馬鹿!

「泣けよ、見ててやるからよ」

「そんなこと言っちゃうんだー、へーほー」

「.... 心配したんだから」

ほんと、心配して損した。
こいつだって一応は、人じゃないんだし大丈夫かななんて思ったのに....

「....ごめんな?」

そう言って頭を撫でられた。
暖かい手だ。大きくて.... 安心する。

な、なんで私があやされるかたちになってんだこんちくしょう!
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