第14章 祭り囃子と夏の終わりー前編ー
はい、最後はこういうことになると最も問題だらけの青。
うん、予想を裏切らないというかなんというか....
白い生地に、薄いカラ松と濃いカラ松が交互にあわさってなんだろうな!
なんとも言えないサイコパス仕様ですね!
てゆーか、それはないわって言われてたよね!?
はぁ、っとため息をつく。
てゆーかどっから買ってくんの!?
イッタイねぇ!
それにしても....
ひとつだけおかしな点に気がついた。
巾着だ。
薄桃色の生地にふわふわと水色の蛍みたいな光が散らされた巾着袋。
なんでカラ松柄じゃないの!?
むしろ不安なんだけど!?
こんなことをまず考えてしまう自分は、病気かもしれない....
そう思いながら巾着をあけると群青色のメッセージカードが一枚。
金色のキラッキラした字でこう書かれていた。
ーカラ松レディへ
愛しいレディ、俺の愛がこめられた浴衣は気に入ってくれたか?
まぁ、言うまでもない.... か
一つ謝りたいことがあるんだ、巾着をつくるにあたってどうしても生地が足りなかったらしくてな。
こちらは買うことにしたんだ。
えっ?なに?がっかりだって?すまないレディ....
罪深い俺を許してくれーーー
ごめんね、言わせてね。
いや、もういっそ全部買ってくれよ!
その方が救われるわ!
てゆーか作ってたの!?
わざわざ?!
なにそのオーダーメイド製、時間とお金と人力の無駄遣い通り越して嫌がらせ。
嫌がらせの産物でしかないから!
むしろ全部普通に買うで済ましてくれなかったことにガッカリだわ!
オーダーメイド製にガッカリだわ!
頭を抱えながら、心のなかで叫んだ。