第4章 緑色の異端な光
「カラ松兄さん、ここ頼むことできる?」
僕はひょいっと鈴音ちゃんを横抱きに抱えた。
「あぁ、まかせておけ」
いっつもイッタイ台詞吐くくせに、これ相当動揺してるな。
「大丈夫、僕もいるし」
袋を片手にニコッとするトド松、まぁ冷静なトド松がいたら大丈夫か。
そもそもの発端こいつだけど....
「じゃあ任せたよ、あぁそうだ十四松」
僕の声に反応して十四松がこちらを向く。
涙を流して、肩で息をしながら僕を見つめる十四松に言った。
「絶対助けるから、大丈夫」
「......頼むね」
と十四松のかわりに返事をする一松ににこりと微笑む。
僕は左足を二回コンコンと畳の上に打ち付けるしぐさをする。
ぱっと景色がかわり、白い部屋についた。保健室といった方がわかりやすいかな?
手当ての道具が一通り揃っている部屋だ。
それじゃなくても、男6人でいると喧嘩が絶えないから作った部屋だったけどこんな形で役立つとか、なんか心が痛いな。
なんて思いながら、白いベッドの上にそっと鈴音ちゃんを寝かせる。
明るいとこでみればさらによくわかる、顔色が本当によろしくない。
噛み口が深くて粗い、すっごい興奮してる時のおそ松の噛み方だ。
ちなみにこんなことめっっったにない。
かなり不運な子を拐ってきちゃったかもしんないな.....
噛み口の消毒をしながらそう思った。