第4章 緑色の異端な光
僕は鈴音ちゃんが畳へ倒れる寸前で、なんとか受け止めた。
「おー、Niceチョロ松!お兄ちゃんちょーっとやり過ぎちゃった!後頼むわ~!」
おそ松はそういってすっと姿を消した。
本当に、マジでどうしようもない。
馬鹿兄貴の始末はいっつも僕にまわってくる。
それにしても顔色が悪すぎる、結構な量を飲みやがって....
「....鈴音ちゃん?」
ポツリと呟き、恐る恐るよってくるのは十四松....
まずい....
「鈴音ちゃん?鈴音ちゃん?鈴音ちゃん?!返事して!起きて!ほら!起きて起きて起きて!あっ.... あ.... ああああぁぁぁぁ!!!!」
予想的中で本当にやだ。
今日って厄日かなんかだっけ?
「一松!トド松!はやく!十四松を宥めて!」
僕の声に呆然と立っていたトド松がビクッと反応し、一松はいち速く十四松に駆け寄る。
カラ松は僕が言うまでもなく、十四松のまわりに薄い結界を張る。
「十四松、大丈夫、大丈夫だから.... オレの声聞こえる?....ほらちゃんと息を吸って」
首を押さえたまま、うずくまる十四松に優しく呼び掛ける一松
急いで袋を用意するトド松
何故だか今回はあんまり酷くなさそうだ、この間こうなったときはすでに屋敷が半壊してたっけ。
ちらっと周りを見渡すと、紅い光の膜が部屋中に薄く張り巡らされていた。
こういうときだけはちゃんとしていくんだから、怒るに怒れない。