第14章 祭り囃子と夏の終わりー前編ー
「間とってとかないから!!」
的確なツッコミをいれるトド松くん。
うん、間違いではない。
「心配など無用だ、レディにはこのカラ松プロデュースの素敵な浴衣を........
ふっ....用意している」
予想通り、青の生地にカラ松の顔模様のイッタイ浴衣をぴらんと見せてくる。
「なんでためたの?相変わらずイッタイねぇ!」
見事正解を導き出すトド松くん。
それにしても....
帯留めまでイタ松じゃん。
無駄に手が込んでるからこそ、よけいに腹立つわー
「緑だよ!鈴音ちゃんには緑!」
いてもたってもいられなくなったのか、声をはるのはチョロ松くんだ。
「チョロちゃん、ここは長男の俺に譲るべきでしょ?カリスマだよ?レジェンドだよ?」
なんの、カリスマ?
あー、バカの?
「なにいってんの!?ピンク!鈴音ちゃんにはピンクだよ!」
ピンクか、うーん嫌いではないけどなぁ。
「違うよ!僕とお揃いの黄色の浴衣で遊ぶんだよ!」
あー、十四松くんに言われると弱いな。
黄色か、なんか黄色の浴衣って想像できないけどやっぱりひまわりとかかな?
夏らしくて悪くないかも。
「いや!俺のこのカラ松ゆか.... 」
「「それだけはないわ」」
全員満場一致だったことは言うまでもない。