第4章 緑色の異端な光
「いつ.... まで吸っ.... てやがる....こ.... の.... ク.... ズ....! 」
ぎろりとおそ松を睨み付ける。
「ごめんごめんー、あーんまり美味しい血だったからさ!」
にこにこと笑うおそ松、その唇の色は真っ赤でそれが自分の血だと思うと無償に腹が立った。
舌舐めずりをしながら、唇についた私の血を美味しそうに一滴残らず舐めとるおそ松
相変わらず紅い目でらんらんと私を見つめるその目に目潰ししてやりたいところだけど、生憎そんな俊敏に動けるほど体調がよろしくない。
目の前の奴のせいだけども。
「くそ.... ったれ.... し.... ね.... 」
親指で首を切るような動作をしたあとに、視界がぐらついた。
まぁ、あれだけ血を吸われれば倒れもするわななんて冷静に考えながら畳の上にダイブする。
マジでないわ
こんなとこで、こんなふうに死ぬとか....
笑い話にもなんねーよ、しかも空想上の生き物にやられるなんて思ってもみなかった。
あーもっと美味しいもの食べときゃよかったや....
倒れる間際にそんなことを考えながら、畳に着地する前に気を失った。