第13章 バスタイムはアロマキャンドルとともに....
僕の胸に手を当てた瞬間、鈴音ちゃんは固まる。
あーあ、ばれちゃったね。
僕だって認めたくないことを、君は意図も簡単に探し当てちゃうんだ。
目を見開いて、僕を見つめる鈴音ちゃんをぐいっと引き寄せる。
ほんと....
気づかなきゃよかったのに....
頭を固定して、キスを落とす。
コンディショナーのついた長い髪が僕の指先に絡み付く。
鈴音ちゃんの甘い香りと、僕の選んだ香りが混ざってくらくらする。
「ト.... ド松....く.... んんっ 」
深く深くキスを落とせば、鈴音ちゃんから唾液が溢れ出す。
ああっ、やっぱり....
鈴音ちゃんは甘いね
甘くて甘すぎて....
甘露みたいだよ....
「やぁっ.... 」
唇を放して、つうっと首筋に舌を這わす。
色づく甘い声に疼くのは本能。
.... 我慢の限界
ガリッと牙を突き立てる。
「やあっ!!」
逃げようとする体を押さえて、抵抗する頭を押さえて牙を突き立てれば
じわりと広がる鈴音ちゃんの味。
こんなことするつもりなんてなかったのに....
ただただ....
君が喜ぶ顔が見たかっただけなのに....
結局僕は、ヴァンパイアなんだ。
甘い血の味が僕を酔わす。
美味しくて美味しくて
僕は鈴音ちゃんから流れる血液を夢中で啜る。