第13章 バスタイムはアロマキャンドルとともに....
暑い、暑すぎる。
ムシムシしたお風呂場の中で、人の髪の毛を洗ってたらそりゃ汗だくにもなる。
「暑い.... 」
僕は着ていたTシャツを脱いだ。
あっ、これ水着なんだ。
鈴音ちゃんと同じやつね、デザインは違うけど。
「な、なななな!?なんで脱ぐの!?なんで脱いでんの!?変態!」
失敬ななんて思いながら
「暑いんだからしょうがないでしょ?ほら見てよ?僕汗だく」
特になにも変わったことなんて言ってないのに、鈴音ちゃんは耳を真っ赤にする。
もしかして、恥ずかしがってる?
....男の上半身みたくらいで、恥ずかしがる女の子なんていな....
訂正
いました目の前に
「....そんなに?」
僕は鈴音ちゃんの目の前にいって顔を覗きこめば、恥ずかしそうに顔を隠す。
....自分は大丈夫だけど、他人はダメってこと?
にょきっと伸びる悪魔の尻尾を一生懸命押さえる。
いけないいけない、ちょっとイタズラしたくなっちゃった。
「馬鹿!トド松のあほう!」
....前言撤回、いじめよう。
「ふーん、そんなに見慣れてないんだ....ほら.... 」
ぐいっと鈴音ちゃんの顔を両手でつかむ。
「僕のこともっと見て?触って?」
うるっとした目でそんなことをいってみちゃったり....
でもこれ大失敗。
「トド松.... 馬鹿.... はずかしぃよ」
涙目でそんなこと言われたりして。
鈴音ちゃんも少し暑いのか、頬を赤く染めて....
僕、地雷踏んじゃったみたい。
これは.... 反則じゃない?