第13章 バスタイムはアロマキャンドルとともに....
「あー、今日も疲れたぁ」
バタンっとカラ松ベッドに倒れる。
え?部屋代えてもらわなかったんだって?
流石に居候の身でそんな贅沢は言えない。
ついでにこの部屋に慣れつつある自分が怖い。
怖いったら怖い。
「あー、やっぱりまだまだだわ、頑張って働かなきゃなぁ」
仕事は好き。
むしろ人の周りのお世話をするのは、なかなかやりがいのある仕事だ。
そんなことを考えていた矢先、ふわふわとピンク色のカードが目の前にやってきて私の手のなかに落ちた。
「うわ.... 嫌な予感.... 」
ーー鈴音ちゃんへ!
お風呂の用意ができたから、僕の所まで来てね!!
トド松よりーー
予感は的中。
金色の文字でかかれていた、めちゃくちゃご遠慮したい招待状。
ついでに丸文字だ、お前は女子か!
....カードを見なかったことにしよう。
毎度お馴染みキラッキラのゴミ箱にカードを捨てようとした瞬間....
ー約束ってね、守るためにあるんだよー
っという文字がカードの裏からド黒い字で浮かび上がってきた。
こわっ!なにこれ?!なんのホラー!?丸文字じゃなかったら本気のホラーだよ!
よけいにカード捨てたくなったわ!
「まぁ、素直にくるとは思わなかったけどね!」
出入り口の方に立つのは、紛れもなくカードの送り主だ。
「と、トド松くん.... 」
迎えに来やがった。
クソが!
こうなったら!とことん逃げてやる!
そう思って、左足でトントンと床を2回蹴る。
トントン
トントン
トントン....
ん?
「ざぁんねん、これがないとそれは使えませーん」
にっこりと笑って手にぶらぶらと持ってるのは、馬鹿松がくれたバレッタだった。