第13章 バスタイムはアロマキャンドルとともに....
そんなこんなで、約束を焚き付けられてしまった。
最悪だ。
冗談じゃない。
とゆうか、よくよく考えてみればトド松くんとお風呂って危なくない?
つーか危険じゃない?
よみがえるのは桜の下での記憶。
舞う桜とあやしいオーキッドピンクの瞳。
あぶねぇ!
絶対あぶねぇ!
危ないどころではない、身の危険を感じる。
「....れてる」
あれなんだ、私今日死ぬんだ。
美味しいものもっと食べときゃよかった....
「....鈴音、こぼれてる」
どばしゃーっと白いテーブルクロスが、紅くなっていた。
「うおっ!?ご、ごめ、あっいや申し訳ありません!」
急いで謝る私を見るのは、一松くんと十四松くんだ。
「大丈夫っす!全然平気っすよ!」
そういって笑う十四松くんは、ぱちんと指をならしてテーブルクロスを真っ白にかえた。
「....ほんと、今のはアイスティーだからよかったけど.... 」
二人は何事もなかったように、ティータイムを続ける。
怒らないのか....?
「....気を付けて、火傷とかしないように」
逆に心配された!?
「そだよー、鈴音ちゃんが火傷しちゃったら僕悲しい」
優しすぎか!二人とも!
「....口開けて」
そう言われて口をあけたら、一松くんに紅いもとチョコのマカロンを放り込まれた。
「疲れた時には甘いものがいんだってー!僕のもあげるー!」
今度はプリンパフェを一口放り込まれる。
あま、甘過ぎ!
でも美味しい....
「一松兄さんにもあげるー!」
プリンの部分をすくって一松くんの口にもっていく十四松くん。
「あんまー」
プリンを食べてそう言う一松くんに対し
「そうでっしゃろ?今日びの洋菓子はほんま最高やで!」
洋菓子ってまた、古風な言い方だな。
「十四松、洋菓子やのうて」
「「ススススイーツ」」
声揃ってるわ。
仲いーな、二人とも。
トド松脅迫事件の後に、これはほっこりするわ。
できるなら、この空間に永遠にいたいわと思うひとときだった。